Adobe MAXのワークショップでAdobe流プロトタイピングを体験してきた

こんにちは!エンジニアの田野(@tanokin)とアートディレクターの本居です。

2018年10月15日 ~ 10月17日にアメリカ ロサンゼルスで開催された2018年度のAdobe MAXに参加してきました。

Adobe MAXとは

PhotoshopやIllustrator等のクリエイティブ系ツールを提供するAdobe Systems社が毎年開催する正解最大級のクリエイティブ系カンファレンスです。基調講演では多くの新サービス(製品)を発表することで知られており、この他にも著名な映画監督やアニメーターといったクリエイター達による講演Adobeの社員と共にプロトタイプ作成、各種ツールの効果的な使い方を学べるワークショップなど他では決して体験出来ないコンテンツが用意されています。

当エントリでは、我々が現地にてAdobe MAXの開催前日に開かれているワークショップに参加して得られた学びをご紹介します。

プロトタイピングのワークショップ

今回参加したワークショップは、自宅からこの会場まで飛行機に乗って来た体験から、どういうところに困って、こういうサービスあったらいいなというのを考えるというものでした。

午前の部ではユーザーの課題の洗い出しからソリューションの提案までを行い、午後の部ではそれらを元に Adobe XD を用いてプロトタイプを作成します。

カスタマージャーニーマップの作成

いきなり制作に入る前に、まずは 『ユーザーへの共感』と『行動の理解』から始まっていきます。

自宅から会場までは大まかに下記のようなブロックに分けられます。

  • 自宅 〜 空港
  • 飛行機
  • 空港 〜 ホテル / 会場

次に『行動』『問題、不満に感じたこと』を洗い出していきます。行動 -> ブロック -> 問題 の順に書き出した付箋を眼の前の PC に貼り付けていきます。

そして『問題』『不満』に感じたことを、を優先度に応じて振り分けていきます。

ペルソナの定義

問題に優先度を付けたら、次にこれらをどういった人が感じているのか定義します。

( ※ 本来は主観でなくユーザーのファクトをベースに作っていくものなのですが、今回はワークショップということで自分の体験でOK でした。 )

解決すべき課題決めとソリューション出し + プロトタイプ作成

ソリューションに関しては、とにかく荒くても、質より量を出していくことが重要でした。そのため、選んだ課題に対して10秒ごとに1つ解決策を書き出していくというやり方で進めていきました。

ここまでで午前の部は終了。午後はこれらを元にして XD を用いてプロトタイプを作成してワークショップは幕を閉じました。

ワークショップを終えて

感想としては、プロセス自体は社内でもやったことはあったものの、Adobeのスタッフの方々の場作りが非常に素晴らしかったです。

時間を区切ってテンポよく進んでいくのですが、『記憶を呼び起こす』『想像するパート』では、講師やTAの方が巡回して手厚くケアしているのに対し、『質より量が重視のアイデア出し』については、ノリノリのBGMをかけて10秒刻みでアナウンスすることでスピード感をもって進めていくのがとても面白かったです。

また、講師は4人がパートごとに交代で行い、加えて質問などに対応するTAが6人もアサインされていた点でも非常に至れり尽くせりでした。

なんと講師の中にはXDのプロダクトマネージャーの方もいまいた。豪華(笑)

少々残念だったのが、午後のプロトタイプ作成です。こちらとしては「ユーザーテストって実際のところどう進めるのが良いのか」などといったセオリーを学べるのと期待していたのですが、実際は運営側が予め用意した教材を使ってXDの基本的な使い方を学ぶというチュートリアルだけだったのが物足りなかったです。

おまけ - パビリオンの様子

Adobe MAX は毎年世界中から多くの著名な企業が協賛しており、会場では各々が製品紹介を中心とした多種多様なブースを出していました。

最終日にはクリエイターが制作物を販売できるマーケットも出ていたりとお祭りそのもの。ちなみに一番賑わっていたのは、SNS用のプロフィール写真をプロが撮ってくれるというブースで、推定2時間待ちくらいでした 笑

GoProのブース。1日一回皆で「GoPro!!!!」と叫んだり帽子を配るイベントがあり、大盛り上がりでした。
クリエイターたちによるフリーマーケット。Tシャツやオブジェなど様々なものを販売していました。

まとめ - Adobe MAX は素晴らしい学び&刺激の場

今回初参加だったのですが、素晴らしい学び&刺激の場になりました。

リクルートマーケティングパートナーズのエンジニア、デザイナー組織には、「自分がこういうスキルを身に着けたい、そのためにこのカンファレンスで学びたい」とアピールすれば、このような海外カンファレンスに行ける環境が整っています1)もちろんこのようなブログによる情報発信や社内共有、業務への定量的なフィードバックをすることが条件ですが。

イベント以外にも、今回のツアーでご一緒した業界のクリエイター達と毎日一緒に夕食をともにする機会にも恵まれ、多種多様なバックグラウンドな方々と交流することができたもの、非常に大きな収穫でした。

また、Sneaks というセッションを見たあとでAdobeの方とも交流することができたのですが、

「Adobeはソースコードをずっと開示してこなかった」
「XDのプラグイン開放で局所的とはいえAPIを開示するのは衝撃」
「これまでソースコードはもちろん、何の言語使ってるかも全部秘密だったことを考えると信じられない」

といったマニアックな話を聞くことができたのも非常に興味深いものでした。

脚注

脚注
1 もちろんこのようなブログによる情報発信や社内共有、業務への定量的なフィードバックをすることが条件ですが。